②不安と意欲
前回、むずかしいと感じやすい子が増えている印象があるとお話しました。そういいながらもちゃんと伸びてくれているので心配はありませんが、ここで子どもの心理を推察してみますね。
小1のゆーちゃん、レッスン始めたばかりです。
お母さまがおっしゃるには「ピアノ習いたいから早く先生に電話してーって言ってたんですよ」と、とてもやる気いっぱいです。
その気持ちの通り、レッスン開始すると同時にすごく進みが早い!
ゆーちゃん、宿題はここまでにする?もっとやる?
「もう1曲やる」
じゃあ、次の曲ではここに気をつけてね。
「はい」
ここまでにしようか?
「んー、もっとやる」
あらそう?じゃあ教えておくね。この曲ではね…
こんな感じにゆーちゃんは自分で宿題を増やしていきます。
新しいことが出てきた曲のときはちょっとまちがえそうな感じが…
「宿題、ここまでにする」
OK!じゃあゆっくり練習してきてね。
__こんな風にゆーちゃんは、やれそうな気がするともっとやると言い、少し心配な時は宿題を増やさないでおくと言います。
このように、意欲とちょっと心配という気持ちが人にはいつもありますよね。
こうしたバランス感覚、慎重さというものは、結果的に苦難を大きくしないのでとてもいい選択です。
私が、もっとやる?どうする?どっちでもいいよと訊いたとき、生徒が迷うこともあります。
そんな時は、
じゃあ、やれたらやる、ってことにしようか?やってもやらなくてもいいからね。
このように言いますと、みんなにっこり笑って「はい!」と答えます。
翌週どうなるかと言いますと、ほとんどの生徒が新しい曲も練習してくることが多いです。
やれそうだからやってみようとか、やってみたら意外にかんたんだった!など自分なりに手ごたえをわかっていくのですね。こうして子どもは自分の中の力を計りながら成長していくのです。
やりすぎず、やらせすぎず。
これは私の指針でもありますが、親御さんにとってその加減がいかに難しいことか…
ですが、緩めたり引き締めたりしながら本人の様子を見て、負荷をかけすぎないように伸ばしていければ、お子さんはきっと遠くまで歩いて行けますよ♬
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