④生徒は私の仲間
その“仲間”であるりーちゃん(高2)、初めての近現代曲にトライ中。
近現代の作品はとにかく譜読みがしづらいですよね。そのうえ、今まで見てきた楽譜と書き方がちがっていたりして、あれ?これはどっちの手で弾くの??ということもしばしば。
その戸惑い、すごくわかる。先生もそうだったよ。だけど、その苦労をしても弾いてみたくなるようなきれいさがあるよね。
でね、りーちゃんそこは♭があるよ。あとこっちはスラーじゃなくてタイだね。
「あ…はい、すみません…」
いいのいいの!
そんなすまなそうにしなくていいの。近現代は不協和音が多いからミスしても気づきにくいし、スラーとタイも複雑な楽譜だから見逃したとしても全然気にしないでね。
ゆーちゃんの優しくきれいな音色はこの曲にぴったりだから、じっくり取り組んでいけば必ずいい仕上がりになるよ。だいじょうぶ!
ゆーちゃん(高3)の楽譜もすごく音が多いです。
ブラームスの大変さは私も経験済み。
何も知らなかった昔、私はブラームスがすごく気に入って、ブラームスの得意な人になりたいと思ったことも。だんだんと自分の手に合ってないことに気づいてあえなく断念せざるを得なかった思い出もあります。
でもゆーちゃんはちがう。
ゆーちゃんののびやかな手指なら弾ける!
じゃあ、ここからもう一度やってみようか。転調する前のここ…
「……えーと…すみません…見失いました…」
いいのいいの!〇小節目のここから…どう?
「あ、はい!」
そうそう。ブラームスは譜面が複雑でわかりにくいから、どこだっけ?というのもしょっちゅうあるよね。わかるわかる。
りーちゃんもゆーちゃんも、ちょっと難しいけど弾きたいからとがんばっている。
私はそんなこの子たちがすごくかわいい。
先生もここでは苦労したよ。覚えるまでが大変だったよ。だから少しでもわかりやすくなるように教えるね。
注意されても気にしなくていいの。これだけむずかしくて弾くだけでも大変なんだから、
それくらいのミスなんかどうってことないの。習って直せばいいのよ。
本当に生徒たちはかわいいです。
むずかしい曲をがんばっている姿に接するだけで、やさしい気持ちになっちゃう。
力づけてあげたい。心細くならないようにしてあげたい。安心して取り組ませてあげたい。。。
いつも先生は味方だよ♬
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