③コンクールの使いかた
コンクールには短所?と言えるものもないわけではありません。
それは何度も申し上げているように、おとなの過熱しすぎ。
親御さんも先生方も必死になってしまうのは無理もないですよね。
でも、
そこで本人を置き去りにしてないか?
時々でもいいから、それを考えてもいいんじゃないかと。
たまに聞く話ですが、
コンクールに目を奪われてふつうのレッスンは後回し、コンクールの曲しか弾かないなど、ちょっと極端なようですが本当にあるんですよ。
しかしながら、
もし、ある程度テキストが進んでいて、本人がコンクールを望んでいるなら、
コンクールというツールをフルに使ってステップアップする、それは有効と思います。
が、
まだ小さい年齢で、普通のテキストの進みを止めてコンクールにまい進する、それはちょっと危険かも。
何年も前ですが、うちに来た生徒さんは、
発表会の曲とコンクールの曲、その2~3曲だけで1年が終わると言っていました。
では、今はどういうテキストをやってるのですか?
「だから、そういう本がないんです。課題曲だけしかやってなくて…なのでうちの子がどこまで進んでいるかの見当もつかないんです」とお母さま。
これはなかなか思い切ったやり方をしてきた生徒さんだなぁと思ったものでした。
小さいうちは、譜読み力というものをつけてあげたい時期です。
それには、1曲だけしかやらないというのでは譜読み力はつかない。
私は小さい生徒さんには特に、
普通のテキストも止めないこと、そこに課題曲をプラスするということでやっています。
でないと進度が遅れてしまうし、今はよくても来年の課題曲は弾けないレベルになってしまうこともあるのですね。
コンクールには課題曲がつきものですが、課題曲との相性というのもあります。
その時の課題曲に相性のいいものがなかった場合は、苦労が多かったり仕上がりがよくなかったり、そういうことも考えられますよね。ということは入賞しづらくなってしまうかもしれない。
だけど、自由曲選択のコンクールならそういう心配は防げますね。
自由曲なら発表会の延長のような感覚で出られることも、おすすめの理由です。
ということなど踏まえて、
私は、その生徒とコンクール・課題曲の相性を考えて決めるようにしています。
何度も言うようですが、
コンクールを上手に使う、コンクールに振り回されないということを忘れずに、
そのうえで出場したいという場合は本当に大歓迎ですよ!
生徒さんのその意欲を、私は本当にうれしく思っているのです。
いい演奏目指してピアノをちょっとがんばりたい。
そう思ったらぜひコンクールにチャレンジしてみてくださいね♬
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