【再掲】“楽しさ”の段階【2010.07.27】
「楽しく弾けるようになってほしい」
お母さんがおっしゃるそれは、
「楽しく練習してほしい」
という意味ですよね。
初めてのことを、少しでも「できそう」という気持ちになるようにレッスンするのが先生の仕事です。
まず最初の“楽しい!”は、
「できなかったことができるようになった!」
という嬉しさ。
そして、次は「知ってる曲が弾けた!」ときの喜びでしょう。
もうちょっと先へいくと、
「pやf、クレッシェンドをつけたらなんかステキ!」
という感性と手ごたえの充実感。
そうしていくうちに、作曲家の時代の弾きかた、楽譜の読みとり、テクニックの使い方etc_
1曲を深く追求し、磨きをかけ、曲と気持ちがいっしょに流れていけたら、
「なんか、いいよね、こういうの」
というラインを知るようになるのです。
ここまできたら、
ピアノを弾く幸せがわかってくるでしょう。
そしてさらに__忘我の境地、とでもいうのか、
曲の中、自分の世界、音楽の世界に入り込むような・・・
そんなところまでいけたとしたら。
もしそれが、演奏会やコンクールで経験できたら、
あなたの次の奏者は
「この人のあとに弾きたくない!」
といいますよ。
もちろんそれは、
あなたの演奏が地上のレヴェルをこえて、
天上の音楽に近づいていたからです。
こんな経験はピアニストでもなかなか巡りあわない、らしいですが、ピアノを弾くことで、普段は得られない楽しさ、喜びがあります。
どれかひとつでも、幸せな気持ちを味わってくださいね♪
0コメント