ピアノと知能
東大生にピアノ経験者が多いのはよく知られていますが、1999年に発表されたカナダの研究結果について読みました。抜粋させていただきますね。
___ピアノのレッスン経験がある人子どもは、10歳段階で認知能力テストで高いスコアが出た。認知能力というのは学習の理解・習得に役立つ力で10歳前後で得られるもの、
テストでいい点数が取れる→褒められる→もっとがんばろうと思う、といういい循環が生まれる。
ピアノは自主的な反復練習をすることでもあり、根気や自律性が増し、非認知能力=自信、忍耐力、思いやりなどの点数で明示できない力が培われる。
また日本の中山教授によると、
ピアノ上達課程と学習向上には似通った部分がある。自宅での練習の大切さは予復習することであり、それはステップを積み重ねること。こういったことを無意識に体得していくことで努力が習慣化し、自分で学んでいく力となる。
・・・なるほど、確かにピアノの練習をコンスタントにできる生徒さんは成績もいいので、努力の習慣化や“勉強の無限ループ”=いい結果を出す→褒められる→もっと頑張ろうと思う→さらにいい結果につながる、というのはありますね。
ピアノのレッスンは、これが弾けたら次のステップへ、と続いていく工程が勉強と似ている。ピアノ教本でもそれが明示されているというのも理解しやすいのでしょう。
ここではピアノの基本的な部分での効能についての内容でしたが、
レッスンが子どもの脳育に深くかかわっていることは、現場の私が一番よく実感しています。
考える力、根気、努力に慣れること、次のレベルを求める健全さなど、本当に様々な面で有効です。
指導する時もこれらを根っこに据えて、ピアノに限定することなく、脳を育てていく方向を大切にと思っています。
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