習い事の意義
遠い昔ですが、私は独身のころ5年ほど茶道を習っていました。その時に学んだことが今なお心の中に残っており、それは意外にもお茶のお手前のことではなく、それに付随したものなんですね。
たとえば、寒い日には熱めのお湯で点てるとか、相手さまの居心地を悪くしないようにとか、外のもの(カバンやコート)はテーブルに載せないだとか、そういうことでした。これは茶道のお稽古の精神を教えていただいたのだと思います。
では私は、ピアノ以外に何を伝えられるだろうか?
それは挨拶と返事、でしょうか。
入室するときは「こんにちは」、帰る時は「さようなら」、問いかけには「はい」と。
「ありがとうございました」など、教えずとも場に応じたご挨拶ができる生徒さんも多くいます。きっとお母さまの教えのたまものですね。
こうしたことは習慣とでも言いましょうか、何気なく口から出てくるものですね。
幼い生徒さんたちは「どう?わかった?」と訊いても黙っている場合が多いですが、「わかったらはいって言ってね」と教えると、ちゃんと返事をするようになります。そう、教えればできるんですよね。
中高生の照れくさい年ごろであっても男子であっても、必ずうちの生徒さんたちとは気持ちよく接することができて、この分なら面接も大丈夫だといつも感心しています。
おとな=先生と普通に会話ができること、それは誰でもできるとは限りません。
ふだんから礼節が身に着いていることで社会に出ても心配ないでしょうし、それがあなたを助けてもくれるでしょう。
0コメント