①コンクール考
今の時代はピアノコンクールが色々あって、コンクールとどう向き合うか?様々な考え方があるかと思います。
私自身、コンクール理事や審査をする立場ですが、同時に生徒を出す指導者であり、参加者の親の立場も経験しており、それらを含めた経験からお話しますね。
コンクールの是非については「コンクールがすべて」と考えるケースがあるので、それはどうかと思います。気持ちはわかりますがね。
将来的にピアニストを目指すと本気で思うなら、コンクールは出た方がいいし入賞目指して当然でしょう。
でも、ピアニスト目指すわけではないけれどコンクールで入賞したいと思うのも当然の気持ち。これは人間がもつ向上心です。
コンクールに出る気はあんまりないけど、上手になりたい。これも全く大賛成。
たまに、コンクールで入賞するなら価値があり、入賞できないならダメと考えるおとなもいるようですが、教育的にそれには賛同できかねます。
では、どういう状況ならコンクール参加を勧めるか?
まず、その年齢に応じたテキストが順調に進んでいることが不可欠と私は思っています。
これは指導者としての考えですが、学ぶべき内容を後回しにしてまで課題曲一辺倒にしては主客転倒では?と。
課題曲に追われて、普段のレッスン内容をストップするとどうなるか?
近いうちに、実力より課題曲の方がむずかしくなってしまい、入賞に届かなくなってしまうことが十分考えられます。そしてテキストの遅れは精神年齢と合わなくなっていく、つまり、あなたの精神年齢より幼い曲しか弾けないということになり、それはピアノの楽しさが半減することになるかも。
ですが、ふだんのレッスンをしっかりこなしたうえでコンクールに出るなら何の問題もありませんよ。
では次回、コンクールの意義とは?について。
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