⑦子どもを伸ばす~再生力
今日は、子どもが成果を出せなかったときについて。
もう何年も前のことですが、コンクール会場で「またつっかえてた。あんなんじゃ全然ダメ」などと言っている保護者の方がいました。子どもは黙りこくって表情がありません。ミスがあったのは本人もわかっているのだし、しょんぼりした子に追い打ちをかけることはないのにと思ったものです。
子どもにはトライする機会が大事です。
学校なら色んな行事がありますよね。運動会、合唱、作文や絵のコンクール…本気でがんばったり楽しんだりするいい機会です。
ピアノ、これはステージで1人で本番を務めるのでこうした経験はとても貴重。ひとりだけの本番というのはほかになかなかないんです。
でも、必ずうまくいくとは限らない。緊張してミスすることもあれば、練習が不十分なこともある。結果的にいい成果を出せなかったということもあるわけです。
そんな時おとなは、さぞ悔しいだろう、さぞ悲しいだろうと自分のことのように心を痛めたり、かわいそうな思いをさせたくないと思うこともあるかもしれません。
ですが。
子どもというのはおとなが思うより強く、立ち直りが早いのです。
子どもの世界というのは日々新しいことがある。学校へ行けば次々とやることがあるし、友だちとの遊びもある。心が一か所にとどまったままということはないのですね。
ストレス耐性という言葉を聞いたことはありますか?
ストレスに対してどれだけ適応し処理できるか?といったもので、ストレス耐性が高いと少々のことがダメージならないのです。これは生きていく上でポイントになりますよね。
いい結果じゃなかったけれどそれを消化して乗り越えて次へ進む。こうした経験を積むことで、子どもなりに様々なことに対応できる力を培っていく。失敗やがっかりを繰り返して耐性が育っていくのですね。
子どもは再生力があります。おとなの方がいつまでもダメだったことにこだわる必要はありません。うまくリセットして視線を次へ向けられるように導くことが、おとなの役割です。
もちろん、うまくいったときは一緒に喜び称えてあげてくださいね。誰かが喜んでくれるということが、努力と意欲につながるのです♬
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