②こどもとおとなのちがい
さて、予見する力が育ってないこどもへの接し方について。
何かをやらなければならない時、
やることによって起きるプラスと、やらないことによって起きるマイナスを提示します。
子どもはやらないことのマイナスを意識できない、今にしか気持ちが向かない傾向にあるので、それらを具体的に提示するわけです。
①やるorやらない→②それぞれの利点と欠点を提示→③本人に選択させる
ここで注意するのは、おとなの都合のいい方へ誘導すると効果が下がるということ。
こっちの方がいいと思うけどねぇ、などという誘導はせず、淡々と提示するだけにします。
そうすると、ほとんどのお子さんはマイナスを避ける選択をします。これは意外なほど、プラスになる方を選ぶらしいですよ。
ですが、もしマイナスを選んだら?
それが子どもの安全にかかわることでない限り、そのマイナスのままにさせる、というのです。
これは私も意外でしたが、その時は本人に任せてマイナスを学習させるようにするらしいです。
でも、後々には本人が選択を修正してくるようになり、そこでその子の自主性が確立されていくとのこと。
___という検証を読んだとき、私もなるほどねぇと思いました。
本来、人は向上心を持っています。
幼子が、一人で服を着たい、一人で歩きたいと思うように、向上心というものが備わっている生き物です。
そこをよく知っている教授たちの提案なんだと感心しました。
そして、おとなの誘導。
これは、言葉や雰囲気で圧力をかけるとも言えますが、
誘導されると子どもはうまく反撃できず、結局「やらされる感」が付きまといます。
それは無意識にこどもの心理に影響する。無気力になったり、諦めの無表情になったり、逃げるための嘘を覚えたり、おとなへの不信感につながったり、様々な形で現れます。
そうなると、なかなか信頼関係を再構築するのはむずかしく、時間がかかるでしょう。
一度はおとなもマイナス選択での失敗など、成果をあきらめる必要があるかもしれませんが、
子ども本来が持つ向上心の発露を待つことで本当に大事な気づきや自主性をはぐくむことにつながります。
次回は、子どもの年齢による接し方の変化についてお話しますね。
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