ピアニスト角野隼人氏
先日の角野隼人氏の『題名のない音楽会』ご覧になった方も多いかと思います。
数年前だったか、娘から見せられた動画に「すごーい」と感心した私。鍵盤ハーモニカとピアノを駆使した演奏にそれはもう驚いて。すごい実力の人だなぁと…
さて、今回の放送で何にびっくりしたかというと、アップライトピアノの弱音機能。
あれ、みなさんご存じですよね。音を小さくする装置です。あのペダルを使うと、もやっとした音になって音量をぐっと下げることができるもの。練習に使うことはあっても、それを工夫して別な音色を作り出すなんて考えもしなかった!
誰でもそうだと思いますが、弱音機能の音ってイヤじゃないですか?はっきりしなくて弾いた気がしなくて。やる気にはならないですよね。
それを彼は、別の楽器のような音色にしてしまった!これは想定外の発想で、ピアノという楽器を超えたものにしてしまったわけで。よく思いつきましたねぇ。びっくり!
バロック的なその音が弱音装置から生まれているとは想像もできませんよね。目からうろこです。
この角野隼人氏、従来のピアニストに収まらず、新しいジャンルや楽器への挑戦を見せてくれるに違いないと、今後の期待が大きく膨らみますね。楽しみです♬
♬弱音装置といえば…
あれ、どうやって音量を下げるかというと、音が出るハンマーと弦の間にフェルトを挟むというシンプルな仕掛けです。私は昔、わざと弱音ペダルをして練習することがありました。これ、指の訓練にはいいんですね。
あれは、グランドピアノがない部屋で、子どものころに使ってたアップライトを弱音ペダルで練習していた時のこと。ある時から弱音機能が作動しなくなりました。そう、弱音ペダルを踏んでも普通の音が出ちゃうのです。
へんなのーと思っているうちに調律師さんが来て中を見た時、
「弱音のフェルトが落ちてました。ちぎれたようですね」
。。。!?
練習しているうちにフェルトが擦り切れ、次第にそれがどんどん広がってフェルトがちぎれて落ちた、というわけで。
「こんなの初めて見ました。どれだけ弾いたらフェルトがこんなになるんですか?」
驚いた顔で調律師さんはそのフェルトを見せてくれました。
___私もびっくりですけど、よくここまで練習したなぁと自分をちょっと褒めてあげたくもなりました。そのフェルトは記念に(?)残してあります。探せばきっとあるはず。見たい方はいつでもどうぞ!探しておきますね♬
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