自制心を育てる
昨今の小学校事情、学級崩壊が話題になっているようですね。
授業中、誰かが歩き回るから先生がそれを注意し席に座らせようとしていると、ほかのところでは小競り合いが起き、けんかが始まり、泣き出す子が出て…学校の先生のご苦労がしのばれます。
歩き出してしまう子、大声をあげてしまう子、すぐ手が出てしまう子、
いろんな形で衝動を抑えられない子が増えている印象です。
なぜこんなことに?
こう言った事例は昔からありましたよね。でも昨今はそれが目立っているから問題になっているのです。
原因はというと、発達障害もしくはそのグレーゾーンのお子さんがそうなりがちではありますが、
実際それだけではないのですね。つまり定型発達のお子さんでも我慢ができない子が増えていて、それは就学時までに我慢する経験が少ないから身に着いていないということが挙げられます。
褒める育児のせいという意見もありますが、
子どもには、生きていくうえで自制心や我慢することを身に着けさせることはとても大切なことです。
座ってられないなら授業は受けられないし、
イヤだから遊んじゃうなら規律を守れないし、
気に入らないからとケンカすれば友達がいなくなるし、これは本人にとって大きな不利益ですよね。
目の前のことで言えば、
学校生活に支障が出てくる、周囲に迷惑がかかって好かれなくなるなど、その影響ははっきり表れてきます。
では、
親御さんはもちろん、周囲のおとなたちはどうすればいいか?
専門家の力が必要ならそこで相談することになりますが、まずは声をかけてルールを守れるよう慣れさせていくことがポイントです。
「もう少しがんばってみたら?」
「ここはちょっとだけ我慢しないとね」と遊びの中で教えながら柔らかい接し方で働きかけていく。
それで少しずつ改善の傾向があったら褒めてあげる。
「前より座る時間が長くなってえらいね」
「あそこで怒りたくなったのを我慢できたんだね。すごいね」
こんな感じでしょうか。
それでも改善がなくて困ったら専門家の力を借りてみるなど、先々の子供の苦労を少なくできるように導いてあげたいものです。
大学で研究している先生方は、褒めて育てるのは2歳までとおっしゃっていました。
無条件に褒めるのはその辺りの年齢までで、あとは少しずつ客観的な褒め方にしていくことが、子どもの成長に沿った接し方になるとのことでした。
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